英検が大学入試の新テストに落選をしたというニュースが大きく取り上げられ、動揺した人も多いと思います。
が、勘違いをしてはいけないのは、大学入試で英検が認定されなかったのは「従来型」の英検のみです。「新型」の英検は認定されています。
どうして英検の従来型が大学入試の新テストで不採用となったのか、その理由を分かりやすくまとめてみました。
これからの英語の4技能という面では、理解のできる落選理由だと思います。
英検が落選した理由
英検の従来型が落選した理由は、4技能を1回のテストで計測ができないということに問題があったようです。
よって、英検の従来型は2021年以降の大学入試で、国公立大学を一般の入試制度で受験する場合に必要となる民間テストとして選ばれなかったということです。
では、分かりやすく説明をしていきますね。
従来型の英検は、4技能を1回のテストで計測ができないという意味は、一次試験では、受験者のリーディング・ライティング・リスニングの3技能を評価します。
そして、一次試験合格者のみが二次面接試験を受けます。二次試験ではスピーキングを評価します。
つまり従来型の英検では一次試験で不合格になった受験者のスピーキングは、評価していないことになりますよね。
一次試験にスピーキングの評価も入っていれば、もしかしたらスピーキングの得意な人は、受かっている可能性もあるということになります。
ここで不公平が生じることになります。
1回の試験で英語4技能の全てを評価するものであること、という大学入学共通テストで利用できる英語民間試験の認定要件を満たさなかったというワケです。
今回の大学入試の新テストに従来型の英検が落選したからといって、従来型が英語4技能を評価するのに全く適していないというワケではありません。
就職や高校受験、私立大学では、従来型は優遇されるところもたくさんあると思います。
小学生や中学生が受ける英検は、従来型でも問題ありません。
大学入試で活用できそうな2級以上は、新型の英検を受ける人が多くなり、大学入試でほとんど活用できなさそうな3級以下では、新型は受験料も高く従来型を受ける人が多くなるのではと予想されます。
ひっくるめていうと、従来型の英検はなくなるというワケではありません。大学入学共通テスト用に英検を受ける場合は「1回の試験で英語4技能の全てを評価できる新型が採用」されたということです。
認定された民間試験・検定
今回(2018/3) 大学入学共通テストに活用で認定された、英語の民間試験・検定をまとめておきます。
【2019年7月6日追記】
TOEICについてですが、2019年7月2日にTOEICを営する国際ビジネスコミュニケーション協会が、大学入学共通テストへの参加を取り下げると発表しました。取り下げの理由は「責任を持って対応を進めることが困難と判断した」としています。
ケンブリッジ英語検定 | ケンブリッジ大学英語検定機構 |
TOEIC | 国際ビジネスコミュニケーション協会 |
TOEFL | 米ETS |
GTEC | ベネッセコーポレーション |
IELTS | ブリティッシュ・カウンシル等 |
TEAP | 日本英語検定協会 |
英検・新型のみ | 日本英語検定協会 |
認定された英検の新型とはコチラからどうぞ。
まとめ
英検が大学入試の新テストで落選した理由を書いてみました。みなさんも納得できる落選理由だっと思います。
センター試験廃止後の大学入学共通テストに向けては、英検は新型の活用を視野に入れてがんばってください!
ここにきてTOEICが、民間の外部試験より撤退するという大きな問題が出てきましたが、大学入学共通テストではやはり、馴染みの深い英検が主流となるのでしょうか!?
今後の文部科学省の対応など気に留めたいところ ですね。
